~ムソルグスキー「展覧会の絵」への思い入れ~
2017/09/26
10月14日(月・祝)に、泉佐野市の泉の森のホールでありました、菊池裕介先生の
コンサートの素晴らしさの記事をアメブロに書きましたが、今日は、先生の弾かれました、
ムソルグスキーの「展覧会の絵」の事を書いてみたいと思います。
私は、桐朋学園大学を卒業後、オーストリアのウィーン国立音楽大学に
留学をしました。
その時、師事しましたのが、ピアノ科の主任教授のハンス・グラーフ先生でした。
私の人生の中で、ウィーン時代が一番ピアノを練習した時だと思います。
グラーフ先生のクラスの門下生のコンサートがありました。
曲目は、ベートーヴェンソナタの30番はアメリカの女の子、、リスト ロ短調ソナタは、
フランスの男の子、そして、私は、トリでムソルグスキーの展覧会の絵を演奏しました。
リハーサルの時、会場が響きすぎたのでしょうか。
先生から、もっと静かに弾く様に、言われ、コンサートでも控えめに弾いていましたが、
途中から、何かがおかしいと思い、一心不乱で弾きました。
演奏し終わったら、信じられない事が起こりました。
拍手、そして、スタンディングオベーションが起こりました。
後から、日本人の先輩からお聞きしましたら、コンサートのデビューは、
モーツアルトソナタで、最初に弾くようでしたので、私はデビューで、トリをさせて
いただけたのは、異例の事だったようです。
その後、父が、ガンになり、私は、お世話になった父に付き添い、最後の親孝行を
したいと思い、日本に帰ってきました。
グラーフ先生は、また、ウィーンに戻ってきなさいと、仰ってくださり、大学に半年間の
休学届けを出してくださいました。
日本に戻ってからも、ウィーンに戻ってくるよう、お手紙をくださいましたが、
私は、父と最後までいる決心をしました。
そして、日本で、ありましたコンサートで、展覧会の絵があると、聴きにいっていました。
が、ある事に気が付きました。
コンサートの前半で、ショパンなど、素晴らしい演奏なのに、後半の展覧会の絵になると、
人が変わったように、え!という演奏になるのです。
何回か、外国の方を聞きに行きましたが、私の納得できる展覧会の絵には、
出合えませんでした。
が、先日行われました、菊池裕介先生の展覧会の絵は、本当に素晴らしかったです。
解釈の違いはありますが、私は素晴らしい!と思いました。
そこで、私はある事に気が付きました。
展覧会の絵を上手に弾かれる方の特徴がわかったような気がしました。
本当に菊池先生のコンサートに行く事ができ、良かったです。
私の今いる生徒さんの中から、是非、展覧会の絵を弾かれる生徒さんが、
でますよう、願っています。
その為にも、私も先生として、もっと精進していきたいと思います。
最後まで、お読み頂き、ありがとうございましたm(__)m
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Comment
関井先生、お久しぶりです。咲本さんのセミナーでお会いした外川です。その節は絶対音感について色々と教えていただき、ありがとうございました。
関井先生が「展覧会の絵」に深い思い入れがあることを知り、思わずコメントしています。というのも、私も大学の卒業演奏で「展覧会の絵」を選んだからです。私は教育系の大学で、留学もしていませんし、あまり真面目ではなかったので、関井先生とは比べ物にならない、お粗末な演奏だったと思いますが、あの時の「展覧会の絵」にかける情熱を思い出すと、今でも胸が熱くなります。
また機会があれば弾いてみたいと思います。
素敵なお話を、ありがとうございました。
外川先生。こんにちは。
コメントをありがとうございます。
先生も卒業演奏で、「展覧会の絵」を選ばれたのですね。
この曲は、弾き応えのある曲ですし、色々な解釈ができる曲だと思います。
「展覧会の絵」は、私も本当に思い入れのある曲となりました。
外川先生の演奏は、きっと素晴らしい演奏でしたでしょうね。
また、機会がありましたら、どうぞ、聴かせてくださいね♪